訪問介護事業所の開設申請(介護事業者指定申請)の際に、申請書類に、
  「通常の事業実施地域は◎◎市と●●市です」
というようにサービス提供する地域を記載しなければいけません。
 
この事業実施地域はあくまで「目安」みたいなものであり、記載した地域以外でも利用者が獲得できれば、訪問介護のサービス提供はできます。
 
よって、訪問介護事業を行うための申請だけを考えるとそれほど深く考えずに、「事業所の所在する市区町村」と「隣接する市区町村」を記載しておけばOKとなるのですが、実際に訪問介護事業所を営業していくとなるとこんないい加減な営業地域の設定では経営が行き詰まってしまいます。
 
申請を通すためだけでなく、いち早く事業が軌道に乗せられるように、この段階にて真剣に考えておきましょう。

 

事業所から自転車で15分以内の地域が主たる営業地域

訪問介護事業参入のメリット」でも述べましたが、訪問介護事業は「利用者宅にこちらから訪問してサービスを提供する事業」ですので、事業所の立地に客足が左右されることがありません。もちろん、誰も住んでいない集落から離れた山の中でポツンと開業しては、廃業への道をひた走ることになりますが、常識的に考えて、
 
  利用者となる高齢者が多く住んでいる地域
 
に事業所を構えることができれば、それでOKとなります。
(上の条件プラスして、従業員となるヘルパー免許を持たれている主婦層が多く住んでいる地域ならば開業地として最適といえますが、どこにヘルパー免許を保有している方が多く住んでいるかは調べようがありませんので、そこまで深く考える必要はありません)
 
マンションやテナントの1階である必要はなく、高層階でも構いません。高層階からでもヘルパーは派遣できます。
人通りが多い筋から一本中に入った裏通りに事業所があっても構いません。裏通りからでもヘルパーは派遣できますので。
表通りの人通りが多い方が看板を立てれば事業所の存在がアピールできますので有利なのは間違いないですが、これぐらいのデメリットはケアマネージャーへの営業活動を強化すれば何とでもなります。

事業所の住所が定まったら自然と、
  「事業所から自転車にて15分以内」
で行ける地域が主な営業地域となります。なぜなら事業所から遠く離れた地域ではヘルパーが確保できず、仮に利用者が現れたとしても、ヘルパーが派遣できない、という事情があるからです。
 
都心部・住宅密集地にて事業展開する場合、ヘルパーさんの交通手段はほぼ全員が「自転車」となります。働き場であるヘルパーステーションは都心部では数多くありますので、よほど高い給与を支払わない限り、「近くのヘルパーステーションに登録しておこう」と皆考えます。ヘルパーさんの行動範囲は「自宅から自転車で10〜15分ぐらい」と考えましょう。よって、自転車にて15分以上かかってしまうと、求人を出したとしてもその地域からの応募がほとんど無く、ヘルパーが確保できないので、事業所経営者もその地域にて開業しているケアマネージャーや医療関係従事者への営業にも身が入らず、自然と主たる営業地域からはずれていくことになります。

まだこの段階では事業所の賃貸借契約は結んでいないと思いますので、住所が確定しているわけではありませんが、
「●●市の○○町に事業所を置こうかな?高齢者も多く住んでいるようだし、、、」
ぐらいの構想はできていると思います。
 
それならば、○○町から東へ、西へ、南へ、北へ自転車で実際に15分ほど走ってみてください。到達した4地点を線で結べば、事業所から自転車にて15分で到達できる地域が地図上に表示されるはずです。4カ所で不安ならば、南西、南東、北西、北東と方角を増やしていきましょう。方角が増えれば増えるほど正確に営業エリアが測定できますし、実際に自転車で走っていると、「このあたりって高齢者が多く住んでそう」とか「こんなところに居宅介護支援事業所がある」といった新しい発見も副産物として付いてきます。
 
都心部からちょっと離れた郊外などで、
「事業所から15分では、対象となる利用者が少ないような気がする」
と感じたならば、15分を20分とか25分に広げていきましょう。ただし、あまりにも広げないと利用者が獲得できそうにない、ということならば、事業所を置こうと考えている場所そのものが訪問介護事業に向いていないということになります。農村地域を除いて30分以上自転車で走るようになってしまうならば、事業所の設置場所そのものを考え直した方がいいでしょう。
 
地図上にて営業地域を描くことができたならば、この線の内部にて利用者が獲得できるよう、線の内部や線からそう離れていない居宅介護支援事業所や医療施設への営業活動を行っていくことになります。線の内部の自治会への挨拶も必要です。

開業当初は利用者獲得のために、遠く離れた利用者のサービス依頼でも「はい、喜んでやります。やらせてください!」と言ってしまいがちですが、長い目で見ると、訪問時の移動に時間はかかりますし、緊急時の対応も移動に時間がかかりますので効率的とは言えません。
 
開業当初から具体的に重点営業地域を定めておき、従業員に周知しておけば、遠方の利用者を受け入れるかどうかの基準にもなりますし、経営者(あなた)以外の従業員でも、利用者を受け入れるかどうかが即時に判断できます。
 
居宅介護支援事業所(ケアマネージャー)からの新規依頼は即答が原則です。ケアマネージャーだって忙しいので早くケアプランを組んで仕事を終わらせたいのです。返答にぐずぐずしているとケアマネージャーからの信頼が勝ち取れません。
 
従業員の誰もが利用者の受け入れを判断できるよう、きちんと営業地域を定めておきましょう。

 
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営業開始日を決定しよう
 
 
訪問介護事業所開業手続は甲子園法務総合事務所にお任せ下さい

 訪問介護事業所を開業するには、このHPで説明しているように、非常に多くの書類を作成していかなければなりません。事業者指定申請(訪問介護事業所の開設手続)だけでなく、助成金の申請書や金融機関に提出する融資申請書・事業計画書の作成など、とにかく「訪問介護事業所を開業しよう」と決意したならばこれから先は書類との戦いが始まります。

 もちろん、訪問介護事業所開設申請に関する書類の雛形は、大阪府庁の介護保険事業者指定の部署や兵庫県庁等に「訪問介護事業所開設申請に関する手引き書を下さい」ともらいに行けば簡単に手に入りますし、都道府県によってはHPから手に入れることもできます。

 しかし、手慣れた人が書類を作成・準備するのならともかく、はじめての人が一からすべて間違いなく、しかも短時間でそろえることは、大変骨の折れることです。というよりそんなことできません。はっきり言って不可能です。

 苦労して書類を一から作り、役所に何度も手直しをさせられて、やっと許可が下りた訪問介護事業所というのも、「自分が設立した」という愛着が湧き、いいとは思いますが、このHPを見られている方は「訪問介護事業所を開設すること」が目的ではないはずです。開設した訪問介護事業所にて高齢者に喜ばれるようなサービスを提供すること・社会貢献を行うことが本来の目的ではないでしょうか? 訪問介護事業所の申請に時間をかけるならば、開業後の活動準備(顧客確保のための営業活動や運転資金確保のための融資手続など)に時間をかけた方が経営者・そしてそのサービスを受ける高齢者にとっても利益となると思われます。

 そこで、甲子園法務総合事務所では、訪問介護事業所の事業者指定申請手続きはもちろん、開業後に必要な重要事項説明書や契約書の用意、運転資金確保に関するコンサルティング(助成金情報の提供や金融機関への融資手続代行など)、設立後の届出、法務アドバイス、経理事務の代行など経営者の負担を少しでも減らせるように、各種サービスを提供しております。また、介護事業所は開業後も様々な書類を役所に提出しなければいけません。監督行政庁から行政指導を受けないように、健全な運営を行っていく上でのコンサルティングも行っております。是非、ご利用ください。

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