介護保険を利用した訪問介護は法人にしか営業が許されていません
介護保険法に基づく訪問介護事業(介護保険から9割の給付を受けて利用者負担が1割という訪問介護)は、法人にしか営業が許されていません。
これは訪問介護に限らず、通所介護(デイサービス)や居宅介護支援(ケアマネージャーの事業所)、訪問看護など「介護保険からの給付を受けるすべての介護事業」に共通しています。
ただし、法人であれば、社会福祉法人や医療法人、NPO法人といった「非営利法人」でも、株式会社や有限会社、合同会社といった「営利法人(会社)」でも何でも構いません。
よって、「現在、会社や法人の経営権を有していない」ということであれば、まずは会社や法人を設立することからはじめていくことになります。
設立する法人についてですが、種類はいろいろとあるのですが、
・医療法人は医師しか設立できません
・社会福祉法人は介護事業の経営の実績が必要になりますし、行政から
「社会福祉法人を設立しませんか?」と声をかけられた人しか実質設立
させてもらえません
・有限会社は現在、制度が廃止されてしまい設立できません
となっていますので、
・株式会社または合同会社
といった「会社」か、
・NPO法人
といった非営利法人の3種類の法人格の中から選択して法人を設立することになります。
3種類の中でどの法人格が一番オススメ?
オススメ順に記載すると次のようになります。
株式会社
誰もが名前を聞いたことがある最もポピュラーな会社組織です。誰もが聞いたことがある会社種類なだけに「会社名を聞いただけで不信感をもたれない」というのが最大のメリットとなります。(株式会社のメリット詳細はこちら)
「株式会社」という響きはヘルパーさんの求人面で最も役立ちます。法人設立にかかる費用が3種類の中で最も高額なのがデメリットですが、何十万円も高額になるわけではありませんので、資金にちょっと余裕があるならば株式会社の設立をオススメいたします。
合同会社
2006年の5月に誕生した新しい会社の種類です。よって、一般の方にはほとんど馴染みがない名称ですが、「小さな会社用」に用意された会社の種類ですので、あなたが一人で資本金を全額出資し、あなた一人が会社役員(経営陣)となるならば、最も運営しやすい会社形態ともいえます。設立にかかる費用も株式会社より安く設定されていますので、少しでも費用を抑えて介護ビジネスに進出したい方に人気があります。(合同会社のメリットの詳細はこちら)
問題は「合同会社」という響きがあまり聞き慣れないために、ちょっと身構えてしまうこと。ヘルパーさんの求人を合同会社で行うのと、株式会社で行うのとでは、株式会社の方が集まりがいいのは事実です。よって、株式会社が資金的に設立できない方以外には弊社ではオススメはしていません。
NPO法人
「会社」ではなく「社会福祉法人」や「医療法人」といった『非営利法人』に分類されます。株式会社や合同会社はあなたお一人だけでも設立できますが、NPO法人は「理事3人以上、監事1人以上」と経営陣の人数が定められており、経営陣が最低4名必要となります。また、株式会社や合同会社は専門家に依頼すれば最短で10日間ほどで設立できますが、NPO法人の場合は最短でも5ヶ月ほどの日数が必要となります。
非営利法人の一種ですので「介護事業」とのイメージの一致は、会社と比べても抜群の相性を持っていますが、「法人設立に必要な人数」や「法人設立にかかる時間」「法人設立後の事務の繁雑さ」を考えると、強いこだわりがあるならば別ですが、「訪問介護事業にて起業できれば、法人格の種類は問わない」ということであれば、NPO法人の設立はオススメしません。
会社・法人を設立するにあたって注意すること
訪問介護事業所や居宅介護支援事業所など「介護事業・介護ビジネス」をはじめるために会社・法人を設立する場合、「ただ設立できればいい」というものではありません。設立した会社・法人の内容によっては、
・介護事業の許可が下りなかったり、
・融資が受けられなかったり、
・助成金の申請ができなかったり、
という結果をもたらします。
資金繰りに重大な影響が出るだけでなく、「事業の開始すらできない」という結果が待ちかまえているのです。
あなたの介護ビジネスが成功するかどうかは「会社・法人の設立」段階から関係してくるのです。できることならば、会社・法人設立の段階から弊社のような介護ビジネスの立ち上げに詳しい専門家に依頼されることをお勧めいたしますが、資金不足などにより「どうしても依頼できない」という方は、最低限次の事項に気をつけながら会社・法人設立を進めていってください。
1.定款に記載する事業目的に注意!
会社やNPO法人の定款(法人を設立するときに必ず作成する書類)には「この法人がどういった事業を行うのか?」を明らかにするために『事業内容』を記載する欄があります。
この事業内容の記載方法が、介護事業の場合あらかじめ決まっています。
介護保険を利用した訪問介護事業を行いたいならば
「介護保険法に基づく訪問介護事業及び介護予防訪問介護事業」
というように、「介護保険」を利用した「訪問介護」「介護予防訪問介護」ということが一目でわかる事業内容の記載にしなければいけません。
これは他の介護事業でも同じで、居宅介護支援事業所の開業をお考えであれば、
「介護保険法に基づく指定居宅介護支援事業」
となりますし、デイサービスならば、
「介護保険法に基づく通所介護事業及び介護予防通所介護事業」
のようになります。
障害者自立支援法を利用した居宅介護や重度訪問介護も同じで、
「障害者自立支援法に基づく障害福祉サービス事業」
といった記載になります。
定款の事業目的は法人設立後でも変更はできますが、変更するのに費用(収入印紙)が必要だったり、日数がかかったりします。不要な手続に振り回されることがないようにご自身にて会社設立される場合は、介護事業の指定申請書類の提出先に法人設立前に必ず確認をとってください。
2.創業融資の利用を考えているならば資本金の金額・出資者・役員の人選に注意!
たとえば新創業融資制度を申し込むならば、
「創業資金の3分の1以上の自己資金を有していること」
と条件が定められていますので、その金額を満たした資本金にて会社を設立しなければいけません。また、その出資金の形成過程も個人名義の預金通帳にて確認されますので、出資したお金の出所をきちんと説明できないような方は出資者としてはいけません。
役員の人選ですが、「他社で訪問介護事業に従事した経験がある方」が役員にいた方が、
「訪問介護事業の業界のことをあらかじめ知っているので、経営も全く知らない方と比べればうまくいくのではないか?」
と考えられますので、事業の経験者が事業所立ち上げ初期メンバーの中にいるならば会社役員に就任してもらった方が、融資審査の際に印象は良くなります。
このように創業融資制度を利用する場合は、その融資制度の申込み条件をクリアできるよう会社を設立することは勿論のこと、少しでも融資実行の確率が高まるように会社を設立していかなければいけません。
適当に会社を設立していると、ホントに痛い目に遭いますので注意してください。
3.介護基盤人材確保助成金の申請を考えているならば、出資者・役員の人選に注意!
介護基盤人材確保助成金は、
「助成金の第1回目の申請後に、求人活動を行い、従業員を募集する。そうして採用した従業員の中にたまたま助成金申請の要件を満たす者がいた」
ということが大前提です。
よって、助成金の対象となる方が
会社設立時の資本金の出資者である
会社設立時の役員である
ということは絶対にあり得ないのです。
介護基盤人材確保助成金を申請する場合は、助成金の対象となる方を上記のような「出資者」や「役員」にしないようにしましょう。
4.受給資格者創業支援助成金の申請を考えているならば、手続を忘れずに!
受給資格者創業支援助成金の第一回目の申請日は、
「会社やNPO法人の設立日まで」
となります。
法務局に設立と右記の書類を提出した日が「設立日」となりますので、その日までに第一回目の書類提出を終えるようにしましょう。
訪問介護事業所立ち上げは会社・法人設立からお任せください。
甲子園法務総合事務所では当Webサイト「訪問介護のはじめかた」や「介護事業のはじめかた」といった介護ビジネス立ち上げサポート以外にも、
会社設立支援室「社長になるドットコム」
NPO設立支援室「NPO法人の作り方」
といった会社・法人設立専門Webサイトを保有しており、年間約150ほどの会社・法人設立を承っております。あなたの訪問介護事業所立ち上げを「会社・法人設立」といった最も最初の手続からサポートすることが可能です。
融資や助成金申請が絡んでくる場合は、上で記載したような思わぬ落とし穴もありますので、迅速・確実に訪問介護事業所の開設手続を進めていきたい場合は是非弊社にご依頼ください。


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訪問介護事業所を開業するには、このHPで説明しているように、非常に多くの書類を作成していかなければなりません。事業者指定申請(訪問介護事業所の開設手続)だけでなく、助成金の申請書や金融機関に提出する融資申請書・事業計画書の作成など、とにかく「訪問介護事業所を開業しよう」と決意したならばこれから先は書類との戦いが始まります。
もちろん、訪問介護事業所開設申請に関する書類の雛形は、大阪府庁の介護保険事業者指定の部署や兵庫県庁等に「訪問介護事業所開設申請に関する手引き書を下さい」ともらいに行けば簡単に手に入りますし、都道府県によってはHPから手に入れることもできます。
しかし、手慣れた人が書類を作成・準備するのならともかく、はじめての人が一からすべて間違いなく、しかも短時間でそろえることは、大変骨の折れることです。というよりそんなことできません。はっきり言って不可能です。
苦労して書類を一から作り、役所に何度も手直しをさせられて、やっと許可が下りた訪問介護事業所というのも、「自分が設立した」という愛着が湧き、いいとは思いますが、このHPを見られている方は「訪問介護事業所を開設すること」が目的ではないはずです。開設した訪問介護事業所にて高齢者に喜ばれるようなサービスを提供すること・社会貢献を行うことが本来の目的ではないでしょうか? 訪問介護事業所の申請に時間をかけるならば、開業後の活動準備(顧客確保のための営業活動や運転資金確保のための融資手続など)に時間をかけた方が経営者・そしてそのサービスを受ける高齢者にとっても利益となると思われます。
そこで、甲子園法務総合事務所では、訪問介護事業所の事業者指定申請手続きはもちろん、開業後に必要な重要事項説明書や契約書の用意、運転資金確保に関するコンサルティング(助成金情報の提供や金融機関への融資手続代行など)、設立後の届出、法務アドバイス、経理事務の代行など経営者の負担を少しでも減らせるように、各種サービスを提供しております。また、介護事業所は開業後も様々な書類を役所に提出しなければいけません。監督行政庁から行政指導を受けないように、健全な運営を行っていく上でのコンサルティングも行っております。是非、ご利用ください。
必見! 訪問介護事業所開設手続を専門家に依頼するメリットは?


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・申請に必要な書類一覧
◆介護事業の助成金
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◆介護事業向け融資
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皆様からよくいただく質問をまとめました
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NPO法人での開業をお考えの方必見
行政書士法人甲子園法務総合事務所 代表
【藤井 達弘】

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日本実業出版社の「経営者会報」に4ページにわたり弊社が掲載されています。

女性起業家や起業家のたまごなど、頑張る女性を応援するマガジン『Born to win』に掲載されました。

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